【損保数理】クレーム総額分布
一定期間内に発生するクレーム件数を確率変数、そのうち、番目のクレームのクレーム額を確率変数と表すと、一定期間内のクレーム総額を表す確率変数は、
となります。このとき、の期待値、分散、積率母関数はどのようになるでしょうか。
話を簡単にするために、以下のような仮定を置きましょう。
① は、同一の分布に従う。
② は、互いに独立である。
それでは、期待値を求めてみましょう。以下の公式を使います。
期待値と条件付き期待値の関係
これより、
ただし、2つ目の等号では、仮定を利用して式変形をしています。
次に、分散を求めてみましょう。以下の公式を使います。
分散と条件付き分散の関係
これより、
ただし、2つ目の等号では、仮定を利用して式変形をしています。
最後に、積率母関数を求めてみましょう。期待値と条件付き期待値の関係を使って、
以上の3つをまとめると、
クレーム総額分布